2025/04/03
「元気だったはずの愛猫が、ある日突然亡くなってしまった」。そんな話を耳にしたことはありませんか?信じたくない現実かもしれませんが、猫の突然死は決して珍しいことではなく、特に1〜2歳といった若い猫にも起こりうるのが事実です。「まだ若いから大丈夫だと思っていたのに…」という悲しい後悔を防ぐためには、日頃からの注意と早期の対策が欠かせません。
猫は飼い主様にとってかけがえのない家族です。その大切な存在を突然失うことは、言葉では表せないほどのショックと悲しみを伴います。
今回は猫の突然死の主な原因や、早期発見のための健康診断の重要性について、わかりやすくご紹介します。
■目次
1.猫の突然死の主な原因〜心臓病を中心に〜
2.定期的な健康診断の重要性
3.当院での猫の健康診断について
4.まとめ〜大切な猫を守るために今できること〜
猫の突然死の主な原因〜心臓病を中心に〜
猫の突然死の背景にはさまざまな原因が考えられますが、特に多く見られるのが心臓に関わる病気です。中でも「肥大型心筋症」は、猫で最も一般的に見られる心臓病であり、突然死のリスクが高い病気のひとつです。
この病気は心臓の筋肉が厚くなっていくことで、血液を全身に送り出すポンプのような役割が徐々に弱くなっていきます。厄介なのは、症状がかなり進行するまで目に見える異常が出にくいことです。実際、健康そうに見える猫でも、6ヶ月齢を過ぎたあたりからこの病気を抱えていることがあり、15%ほどの猫がこの病気を持っていると報告されています。
特定の猫種では遺伝的にこの病気の発症率が高いこともわかっており、例えばメインクーンやアメリカン・ショートヘアなどが該当します。また、ペルシャやヒマラヤンといった猫でもよく見られる傾向があります。
さらに、猫にはもうひとつ注意すべき特性があります。それは、体調の変化や痛みを本能的に隠すという習性です。これは野生時代の名残とされており、弱っていることを他の動物に知られないようにするための本能です。そのため、見た目には元気に見えていても、実は病気が静かに進行している可能性があるのです。
また、突然死に至る原因としては心臓病以外にも、先天的な臓器の異常や、予期できない血栓症、遺伝的要因による発作なども挙げられます。こうしたリスクは年齢に関係なく存在し、日々の生活の中ではなかなか見つけることができません。
「まだ若いから大丈夫」「元気に見えるから問題ない」と思いがちですが、目に見えない病気が存在している可能性があることを理解する必要があります。
定期的な健康診断の重要性
猫の健康を守るために、もっとも有効な方法のひとつが「定期的な健康診断」です。特に心臓病のように、症状が出にくく進行が静かな病気に対しては、定期的な検査が早期発見・早期治療の鍵となります。
たとえ若くて元気に見える猫でも、心臓や腎臓、肝臓などの内部に問題を抱えていることがあります。健康診断を受けることで、それらの見えない異常を早い段階で見つけることができます。
定期健康診断では、以下のような項目をチェックします。
<聴診>
心雑音の有無や呼吸状態などを確認し、心臓や呼吸器の異常を検出します。
<尿検査>
尿の成分などを調べて、腎臓や膀胱などの状態を確認します 。
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<血液検査>
全身状態を把握し、肝臓や腎臓、膵臓など、さまざまな臓器の異常を検出します。
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<心電図検査>
心臓の動きなどを調べて、問題がないかを確認します。
<レントゲン検査>
胸部と腹部の内臓や骨の様子を調べて、問題がないかを確認します 。
<エコー検査>
リアルタイムに体の中の臓器の動きや血流を調べ、異常を検出します。
健康診断の頻度については、基本的には年に1回が推奨されます。しかし、シニア期に入った猫や、過去に病気の既往がある猫については、半年に1回のペースで検査を受けることが理想的です。
早期発見ができれば、病気の進行を抑える治療が可能になり、猫の寿命を延ばすだけでなく、生活の質も大きく向上させることができます。逆に、症状が出てからではすでに手遅れというケースも少なくありません。だからこそ、見た目の元気さに惑わされず、定期的な健康チェックが大切なのです。
当院での猫の健康診断について
当院では、猫にストレスの少ない環境を整え、リラックスして診察を受けられるように配慮しています。猫の健康診断においては、身体検査をはじめ、血液検査や尿検査、レントゲン検査、超音波検査など、総合的に体の状態を把握する検査を行います。
特に心臓病の早期発見に役立つ「聴診」「心臓のエコー検査」「胸部レントゲン検査」には力を入れており、初期の段階で異常を捉えるために欠かせない検査項目です。必要に応じて心電図やホルモン検査、ウイルス検査なども追加でご案内いたします。
また、当院の診察は「飼い主様の不安にも寄り添う」ことを大切にしています。わからないこと、不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。専門的な知識を持つ獣医師が、ひとつひとつ丁寧にご説明いたします。
まとめ〜大切な猫を守るために今できること〜
猫の突然死は完全に防げるものではありませんが、定期的な健康診断を受けることで予防の可能性を高めることができます。特に心臓病のような進行性の病気は、早期に発見することで治療の選択肢が広がり、猫の命を救うことにもつながります。
「うちの猫は元気だから大丈夫」と思わず、「明日は我が身かもしれない」と意識を持って日々接することが、猫の健康を守る第一歩です。少しでも様子がおかしいと感じたら、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
猫の健康を守るためには、飼い主様と獣医師がパートナーとなり、日々の観察と定期的な医療チェックを積み重ねていくことが重要です。
当院では、猫の健康診断を随時受付中です。ご予約やご相談は、お電話やWEBから承っております。大切な猫の命と健康を守るために、まずは一度、健康診断を受けてみませんか?
<参考>
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26776583/
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