犬の子宮蓄膿症について|避妊手術で予防できる? - ドクターオザワ動物病院 八王子・町田・入間

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子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)は避妊手術を受けていない6歳以上の雌犬に好発する病気です。重度の場合は命にかかわることもありますが、避妊手術を受けることで予防することができます。

今回は犬の子宮蓄膿症について、原因や症状、治療方法などをご紹介します。



■目次
1.子宮蓄膿症とは?
2.原因
3.症状
4.診断方法
5.治療方法
6.予防法やご家庭での注意点
7.まとめ

子宮蓄膿症とは?

子宮蓄膿症とは、子宮に膿が溜まるメス特有の病気です。避妊手術を受けていない中〜高齢の犬に多くみられ、出産が未経験、もしくは出産後長期間が経過している犬に好発します。

原因

子宮蓄膿症は、細菌感染(主に大腸菌)が原因で起こります。また、この病気は女性ホルモンの影響も大きく、多くは発情出血がみられた2ヶ月前後くらいに起こります。

症状

子宮蓄膿症の症状は主に、以下のようなものが挙げられます。

・水をガブガブ飲む
・おしっこの量が増える
・ごはんを食べない
・吐いてしまう
・おなかが膨らむ
・外陰部が腫れる
・陰部から膿が出ている

また、重度の場合は、細菌の毒素が全身にまわってショック症状に陥ったり、子宮が破裂して腹膜炎を起こしたりして、亡くなってしまうこともあります

診断方法

子宮蓄膿症の診断では、問診や触診をはじめとした身体検査を行った後、血液検査や画像検査を行います。

治療方法

子宮蓄膿症の治療は、特別な事情がない限り基本的には外科手術を行います。手術の内容は避妊手術と同様ですが、全身状態が悪かったり、膿が溜まった子宮が裂ける可能性や術後に合併症が起こる可能性があったりと、さまざまなリスクを伴います

また、なんらかの理由で手術が難しい場合や膿の量が少なく子宮内に膿がたまる可能性が低い場合などは、内科治療を行うこともあります。

予防法とご家庭での注意点

子宮蓄膿症は、避妊手術によってほぼ100%予防できます。そのため、将来的に繁殖を行う予定がない場合は、早めに避妊手術を行いましょう。

また、1回目の発情が来る前に避妊手術をすれば、99.5%の確率で乳腺腫瘍を予防することができます。ただし、発情を重ねるたびに予防率は下がり、2.5歳を超えてからでは予防の効果を期待することができません。そのため、子犬を飼い始めたらかかりつけ医とよく相談して、あらかじめ避妊手術を行うスケジュールを組んでおくと安心です。

避妊手術を行わない場合には、発情期の管理を徹底することが大切です。発情期は大体1年に2回くらいのペースで訪れるため、いつ発情期がきたのかをメモしておくと良いでしょう。また、定期的に健診を受けて、なるべく早い段階で病気を発見できるよう心がけましょう。

まとめ

子宮蓄膿症は治療をしなければそのまま亡くなってしまう可能性が高く、手術そのものもリスクが高い病気です。そのため、今回ご紹介した内容を参考に、万が一発情後2ヶ月以内に愛犬がよく水を飲む、おしっこの量が増えた、吐くなどの疑わしい症状がみられた場合は、直ちに動物病院を受診しましょう。

また、この病気は避妊手術を行うことで予防することができます。そのため、特別な事情がない限り、早めに手術することをおすすめします。


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