2023/08/30
夏になると、バーベキューなど魚介類を楽しむ機会が増え、つい猫に与えてしまうこともあるかと思います。
猫は魚が好きなイメージがありますが、与えると危険な魚介類があるのをご存じですか?
今回は、猫に与えると危険な魚介類や食材についてお伝えします。
イカ・タコ・エビ・カニなどには、チアミナーゼという酵素が多く含まれており、多量に摂取すると体内のビタミンB1 (チアミン)がチアミナーゼによって破壊され、ビタミンB1欠乏症(チアミン欠乏症)になってしまいます。
ビタミンB1不足が続くと、嘔吐や食欲不振、神経障害、歩行困難などの症状がみられます。
チアミナーゼは加熱処理することでその働きを失うため、与える場合には十分に火を通し、タコやイカなどは消化不良にならないよう細かくしてから、与えるようにしてください。
特に、猫では毛が薄く日光に晒されやすい耳に症状が出やすく、強いかゆみや腫れ、発疹を起こし、ひどい場合には壊死してしまうこともあるため決して与えてはいけません。
明確な原因は不明ですが、摂取後数時間以内に嘔吐や下痢といった中毒症状が現れ、最悪の場合、命に関わるため注意が必要です。
生、ドライ、ジャムのような加工の有無にかかわらず、症状が現れるため与えないようにしましょう。
症状としては、嘔吐、下痢、呼吸困難などの症状が現れます。
猫がキシリトールを摂取するとインスリンの量が急激に増加し、低血糖や急性肝不全を引き起こします。
症状としては、嘔吐や下痢、元気消失、歩行困難、けいれんなどが現れ、最悪の場合、意識不明の重篤な状態に陥ることがあります。
そのため飲み込んだ後、胃や腸などの消化器を傷つけたり、最悪な場合には穴が開き、腹膜炎や胸膜炎を引き起こす可能性があるため注意しましょう。
そのため、猫が人用の牛乳を飲むと、消化不良になり下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
そのため、猫に与える際には、必ず原材料を確認するよう心がけましょう。
もし、猫がこれらの食材を口にしてしまった場合には、早急に動物病院を受診するようにしてください。
自宅で吐かせる方法などを記載しているサイトもありますが、飼い主さん自身で処置を行うことは非常に危険なため、獣医師に必ず処置してもらうようにしてください。
お問い合わせはこちら
ドクターオザワ動物病院グループ
東京都八王子市に本院を置き、町田市、埼玉県入間市で3つの動物病院を運営しています
■クリックすると各院のページに遷移します
八王子病院(東京都八王子市)
町田病院(東京都町田市)
入間病院(埼玉県入間市)
猫は魚が好きなイメージがありますが、与えると危険な魚介類があるのをご存じですか?
今回は、猫に与えると危険な魚介類や食材についてお伝えします。
■目次
1.猫に与えると危険な魚介類とは
2.魚介類以外で猫に与えてはいけない食べ物
3.食べ物以外で与えると危険なものとは
4.飼い主が気をつけるべき点
5.まとめ
猫に与えると危険な魚介類とは
・青魚
アジ・サバ・ブリ・サワラ・イワシなどの青魚には、DHA・EPAといった不飽和脂肪酸がとても豊富に含まれています。
人にとっては良い成分ですが、猫では「黄色脂肪腫」という病気になる可能があるため、生の刺し身はもちろん、加熱処理をしても与えないようにしましょう。
・甲殻類、頭足類
イカ・タコ・エビ・カニなどには、チアミナーゼという酵素が多く含まれており、多量に摂取すると体内のビタミンB1 (チアミン)がチアミナーゼによって破壊され、ビタミンB1欠乏症(チアミン欠乏症)になってしまいます。ビタミンB1不足が続くと、嘔吐や食欲不振、神経障害、歩行困難などの症状がみられます。
チアミナーゼは加熱処理することでその働きを失うため、与える場合には十分に火を通し、タコやイカなどは消化不良にならないよう細かくしてから、与えるようにしてください。
・アワビ、サザエ、トリガイ
アワビやサザエ、トリガイには、ピロフェオホルバイドαという成分が含まれており、強い光に反応して皮膚に丘疹や紅斑、水疱などの症状を引き起こす「光線過敏症」を発症します。特に、猫では毛が薄く日光に晒されやすい耳に症状が出やすく、強いかゆみや腫れ、発疹を起こし、ひどい場合には壊死してしまうこともあるため決して与えてはいけません。
魚介類以外で猫に与えてはいけない食べ物
・ネギ類
長ネギ、タマネギ、ニラなどのネギ科植物には、アリルプロピルジスルファイドという成分が含まれており、猫の血液中の赤血球を破壊します。
症状としては、食欲不振や嘔吐、血尿、貧血、呼吸困難などがみられます。
ネギ類のエキスが入った汁を舐めただけでも、症状がでる可能性もあるため注意が必要です。
・チョコレート
チョコレートにはテオブロミンやカフェインの成分が含まれており、摂取後4~12時間ほどで中毒症状が現れ、命に関わる場合もあります。
症状としては嘔吐や下痢から始まり、症状が進むと、発熱、けいれん、血尿、失禁、意識障害、昏睡など重篤になります。
・ブドウ
猫がブドウやレーズンを食べると中毒症状や腎機能障害が起こる可能性があります。明確な原因は不明ですが、摂取後数時間以内に嘔吐や下痢といった中毒症状が現れ、最悪の場合、命に関わるため注意が必要です。
・イチジク
猫がイチジクを食べると、イチジクに含まれるフィシンにより口腔内粘膜に炎症が生じたり、ソラレンにより皮膚に痒みや発赤が生じることがあります。生、ドライ、ジャムのような加工の有無にかかわらず、症状が現れるため与えないようにしましょう。
・アボカド
アボカドにはペルシンという成分が含まれており、猫に限らず全ての動物にとって危険なものです。症状としては、嘔吐、下痢、呼吸困難などの症状が現れます。
・キシリトール
キシリトールは人工甘味料の一つで、人のお菓子や嗜好品に多く含まれている成分ですが、猫には絶対に与えてはいけません。猫がキシリトールを摂取するとインスリンの量が急激に増加し、低血糖や急性肝不全を引き起こします。
症状としては、嘔吐や下痢、元気消失、歩行困難、けいれんなどが現れ、最悪の場合、意識不明の重篤な状態に陥ることがあります。
食べ物以外で与えると危険なものとは
・鳥の骨
鳥の骨に含まれる成分自体に問題はないですが、鳥の骨はギザギザの尖った形で、破片も非常に鋭利な形のことが多くあります。そのため飲み込んだ後、胃や腸などの消化器を傷つけたり、最悪な場合には穴が開き、腹膜炎や胸膜炎を引き起こす可能性があるため注意しましょう。
・牛乳
人用の牛乳には、乳糖(ラクトース)が含まれており、猫はこの乳糖を分解する酵素を多く持っていません。そのため、猫が人用の牛乳を飲むと、消化不良になり下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
飼い主が気をつけるべき点
加工食品には、これらの食材がエキスや粉末といった形で入っている場合があります。そのため、猫に与える際には、必ず原材料を確認するよう心がけましょう。
もし、猫がこれらの食材を口にしてしまった場合には、早急に動物病院を受診するようにしてください。
まとめ
猫が上記のような食材を口にしてしまった場合、早急に動物病院を受診すれば、吐かせる処置をとることが可能です。自宅で吐かせる方法などを記載しているサイトもありますが、飼い主さん自身で処置を行うことは非常に危険なため、獣医師に必ず処置してもらうようにしてください。
お問い合わせはこちら
ドクターオザワ動物病院グループ
東京都八王子市に本院を置き、町田市、埼玉県入間市で3つの動物病院を運営しています
■クリックすると各院のページに遷移します
八王子病院(東京都八王子市)
町田病院(東京都町田市)
入間病院(埼玉県入間市)